こんにちは。WMS:倉庫管理システム「SLIMS(スリムス)」を提供するセイノー情報サービスです。 WMS(倉庫管理システム)は、API(アプリケーション プログラミング インターフェース)により、他システムと連携できます。この記事では、WMSとAPIの概要、APIのメリットとデメリットなどについて解説します。WMSの導入を検討している方は、参考にしてください。
目次
WMSの概要
WMSの概要やメリットについて解説します。
WMSとは
WMSは、「Warehouse Management System」の略称で、倉庫管理システムのことです。倉庫業務全般の管理を支援し、入荷・出荷・保管業務をバーコードリーダーなどを用いて最適化します。WMSは、製造業だけでなく、小売業や流通業、通販業など、さまざまな業種で注目を集めています。
WMSのメリット
WMSのメリットはさまざまありますが、主な7つを紹介します。
WMSを導入することで、作業精度の向上や業務の効率化が実現します。リアルタイムでの情報共有によりトラブルを未然に防ぎ、在庫や作業進捗の見える化が業務全体の透明性を高めます。また、ロケーションの最適化や業務の標準化によりスペースや時間の無駄を削減し、コスト削減にもつながるでしょう。

APIの概要
APIの定義と、一般的なAPI連携の事例について解説します。
APIとは
APIとは「Application Programming Interface」の略称で、ソフトウェア同士が相互に利用し合うためのインターフェース仕様を指します。API連携とは、APIを用いてアプリケーション同士を連携させることを意味します。この仕組みにより、自社システムと他社システムを接続したり、外部サービスの機能を利用したりすることが可能です。 ゼロからシステムやサービスを開発することなく、既存のサービスを簡単に拡張できるようになります。
一般的なAPI連携の事例
API連携は、さまざまな場面で活用されています。以下のような事例が挙げられます。
APIのメリット
APIのメリットは主に3つあります。
システム開発のコストや時間を削減し、開発効率を向上させることが可能です。例えば、ECサイトでのGoogleやFacebookアカウントを使った登録は、API連携によって実現され、ユーザーの信頼性やセキュリティが向上します。新しいアカウント作成が不要で顧客満足度も向上します。 また、APIを活用することで既存のサービスと外部サービスを連携し、サービスを簡単に拡張することも可能です。
APIのデメリット
APIのデメリットは主に2つです。連携先のサーバーに障害が起きるとデータが取得できず、サービスが正常に動作しなくなる可能性があります。またAPIに過度に依存すると、提供企業の仕様変更やサービス停止によって、不具合が発生することもあります。
WMSと他システムのAPI以外の主な連携方法
WMSと他システムのAPI以外の主な連携方法について解説します。
EDI
EDIは「Electronic Data Interchange」の略称で、通信回線を通じて電子的かつ自動的にデータをやり取りする仕組みです。EDIを活用することで、単にファイルを送受信するだけでなく、事前に決めたルールに従い、データレイアウトの自動変換も可能になります。これにより、取引先との間で効率的にデータ交換が行えるようになります。
CSV
CSVは「Comma Separated Values」の略称で、値や項目をカンマ(,)で区切ったテキストデータの形式です。CSVを使用すると、データを簡単に保存し、他のプロダクトにアップロードできます。これにより、CSV形式でファイルをダウンロードして他のSaaSツールにアップロードすることで、SaaS間でデータ連携が可能になります。
API・EDI・CSVの比較
API、EDI、CSVは、それぞれ異なる目的に特化した手段です。それぞれの主な用途や特徴、課題は以下の通りです。
セイノー情報サービスのWMS「SLIMS」とAPI
WMSの導入を検討している場合、セイノー情報サービスの「SLIMS」がおすすめです。同システムは、現場業務の最適化に加え、管理部門向けの機能も充実しています。以下では、導入後にWMSの効果を最大化するための周辺システムとの連携について解説します。
WMSの効果を最大化する周辺システムとの連携
WMSとよく連携されるシステムは、ECモール、送り状発行システムです。それぞれの利用シーンでは在庫や各種マスタの迅速なデータ連携が必要なため、API連携を行うケースが増えています。また、最近ではデジタル技術との活用も進んでおり、特にWES(倉庫運用管理システム)、ロボット、AIとの連携が注目されています。
WMSと周辺システムの連携事例
アドレス通商株式会社様がセイノー情報サービスのシステムを導入した事例です。同社が抱えていた課題と成果は、以下の通りです。
アドレス通商株式会社:物流ロボットとの連携によりピッキング・検品作業を大幅に効率化
アドレス通商株式会社様がセイノー情報サービスのシステムを導入した事例です。
課題
成果
WMS(SLIMS)とRMS、ロボット間はリアルタイムなデータ連携が必要であり、全てAPI連携しています。
詳細の内容については、以下の記事をご確認ください。
「SLIMS」を軸に「RMS」と物流ロボットの導入で現場の更なる効率化を達成
まとめ
WMS(倉庫管理システム)は、API(アプリケーション プログラミング インターフェース)を利用することで、他のシステムとリアルタイムに連携できます。これにより、業務の効率化やコスト削減が進み、在庫管理や出荷作業の精度が向上します。ただし、API連携にはシステム間の依存関係や障害リスクが伴うため、慎重に検討することが重要です。
セイノー情報サービスは、400社以上へのWMS導入実績を活かし、戦略立案から物流改善までをサポートする物流アウトソーシングサービスを提供しています。ぜひご検討ください。

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セイノー情報サービスは400社以上へのWMS導入を通して培った物流ノウハウをもとに、お客様の戦略立案や物流改善をご支援しています。 当コラムは、経験豊富なコンサルタントやロジスティクス経営士・物流技術管理士などの資格を持った社員が監修しています。 |
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