2025.3.19

WMSと周辺システムの連携はAPIが有効?|APIのメリットとデメリットの解説

基礎から解説~倉庫の管理方法とシステム~

 

こんにちは。WMS:倉庫管理システム「SLIMS(スリムス)」を提供するセイノー情報サービスです。 WMS(倉庫管理システム)は、API(アプリケーション プログラミング インターフェース)により、他システムと連携できます。この記事では、WMSとAPIの概要、APIのメリットとデメリットなどについて解説します。WMSの導入を検討している方は、参考にしてください。

 

目次

  1. 1. WMSの概要

  2. 2. APIの概要

  3. 3. APIのメリット

  4. 4. APIのデメリット

  5. 5. WMSと他システムのAPI以外の主な連携方法

  6. 6. API・EDI・CSVの比較

  7. 7. セイノー情報サービスのWMS「SLIMS」とAPI

  8. 8. WMSと周辺システムの連携事例

  9. 9. まとめ

 

WMSの概要

WMSの概要やメリットについて解説します。

WMSとは

WMSは、「Warehouse Management System」の略称で、倉庫管理システムのことです。倉庫業務全般の管理を支援し、入荷・出荷・保管業務をバーコードリーダーなどを用いて最適化します。WMSは、製造業だけでなく、小売業や流通業、通販業など、さまざまな業種で注目を集めています。


参考:WMS(倉庫管理システム)とは

 

WMSのメリット

WMSのメリットはさまざまありますが、主な7つを紹介します。

  • 人為的ミスを減らし、精度を上げられる
  • 複雑な業務の効率化、自動化を図る
  • 在庫状況などの情報を見える化できる
  • 業務の標準化ができる
  • 情報を即時に共有できる
  • ロケーション変更により、無駄なスペースを省ける
  • コストを削減できる

  • WMSを導入することで、作業精度の向上や業務の効率化が実現します。リアルタイムでの情報共有によりトラブルを未然に防ぎ、在庫や作業進捗の見える化が業務全体の透明性を高めます。また、ロケーションの最適化や業務の標準化によりスペースや時間の無駄を削減し、コスト削減にもつながるでしょう。

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    APIの概要

    APIの定義と、一般的なAPI連携の事例について解説します。

    APIとは

    APIとは「Application Programming Interface」の略称で、ソフトウェア同士が相互に利用し合うためのインターフェース仕様を指します。API連携とは、APIを用いてアプリケーション同士を連携させることを意味します。この仕組みにより、自社システムと他社システムを接続したり、外部サービスの機能を利用したりすることが可能です。 ゼロからシステムやサービスを開発することなく、既存のサービスを簡単に拡張できるようになります。


    一般的なAPI連携の事例

    API連携は、さまざまな場面で活用されています。以下のような事例が挙げられます。

  • QRコード決済サービスの提供
  • 金融機関向けクラウドサービス
  • 音声AIによる再配達の自動化
  • SNSのログイン認証
  • 商品情報とECサイトの連携
  • 地図サイトとの連携
  • 顧客管理データベースとMA(マーケティングオートメーション)ツールの統合

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    APIのメリット

    APIのメリットは主に3つあります。

  • コストや時間を削減できる
  • セキュリティ面や顧客満足度が向上する
  • サービスを拡張できる

  • システム開発のコストや時間を削減し、開発効率を向上させることが可能です。例えば、ECサイトでのGoogleやFacebookアカウントを使った登録は、API連携によって実現され、ユーザーの信頼性やセキュリティが向上します。新しいアカウント作成が不要で顧客満足度も向上します。 また、APIを活用することで既存のサービスと外部サービスを連携し、サービスを簡単に拡張することも可能です。


     

    APIのデメリット

    APIのデメリットは主に2つです。連携先のサーバーに障害が起きるとデータが取得できず、サービスが正常に動作しなくなる可能性があります。またAPIに過度に依存すると、提供企業の仕様変更やサービス停止によって、不具合が発生することもあります。


     

    WMSと他システムのAPI以外の主な連携方法

    WMSと他システムのAPI以外の主な連携方法について解説します。

    EDI

    EDIは「Electronic Data Interchange」の略称で、通信回線を通じて電子的かつ自動的にデータをやり取りする仕組みです。EDIを活用することで、単にファイルを送受信するだけでなく、事前に決めたルールに従い、データレイアウトの自動変換も可能になります。これにより、取引先との間で効率的にデータ交換が行えるようになります。

    CSV

    CSVは「Comma Separated Values」の略称で、値や項目をカンマ(,)で区切ったテキストデータの形式です。CSVを使用すると、データを簡単に保存し、他のプロダクトにアップロードできます。これにより、CSV形式でファイルをダウンロードして他のSaaSツールにアップロードすることで、SaaS間でデータ連携が可能になります。


     

    API・EDI・CSVの比較

    API、EDI、CSVは、それぞれ異なる目的に特化した手段です。それぞれの主な用途や特徴、課題は以下の通りです。

    API・EDI・CSVの比較


    セイノー情報サービスのWMS「SLIMS」とAPI

    WMSの導入を検討している場合、セイノー情報サービスの「SLIMS」がおすすめです。同システムは、現場業務の最適化に加え、管理部門向けの機能も充実しています。以下では、導入後にWMSの効果を最大化するための周辺システムとの連携について解説します。

    WMSの効果を最大化する周辺システムとの連携

    WMSとよく連携されるシステムは、ECモール、送り状発行システムです。それぞれの利用シーンでは在庫や各種マスタの迅速なデータ連携が必要なため、API連携を行うケースが増えています。また、最近ではデジタル技術との活用も進んでおり、特にWES(倉庫運用管理システム)、ロボット、AIとの連携が注目されています。


    WMSと周辺システムの連携事例

    アドレス通商株式会社様がセイノー情報サービスのシステムを導入した事例です。同社が抱えていた課題と成果は、以下の通りです。

    アドレス通商株式会社:物流ロボットとの連携によりピッキング・検品作業を大幅に効率化

    アドレス通商株式会社様がセイノー情報サービスのシステムを導入した事例です。

    課題

  • 作業内容の複雑化
  • マスタ登録の煩雑さ
  • 出荷業務の非効率性
  • 従来のデバイスの限界

  • 成果
  • 検品作業を大幅に効率化
  • デバイス対応力の向上
  • 自動化の推進


  • WMS(SLIMS)とRMS、ロボット間はリアルタイムなデータ連携が必要であり、全てAPI連携しています。
    詳細の内容については、以下の記事をご確認ください。

    「SLIMS」を軸に「RMS」と物流ロボットの導入で現場の更なる効率化を達成


     

    まとめ

    WMS(倉庫管理システム)は、API(アプリケーション プログラミング インターフェース)を利用することで、他のシステムとリアルタイムに連携できます。これにより、業務の効率化やコスト削減が進み、在庫管理や出荷作業の精度が向上します。ただし、API連携にはシステム間の依存関係や障害リスクが伴うため、慎重に検討することが重要です。

    セイノー情報サービスは、400社以上へのWMS導入実績を活かし、戦略立案から物流改善までをサポートする物流アウトソーシングサービスを提供しています。ぜひご検討ください。


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    このコラムの監修者
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    セイノー情報サービスは400社以上へのWMS導入を通して培った物流ノウハウをもとに、お客様の戦略立案や物流改善をご支援しています。
    当コラムは、経験豊富なコンサルタントやロジスティクス経営士物流技術管理士などの資格を持った社員が監修しています。
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