2019.10.24

WMSのスムーズな導入と継続的改善のコツ

コンサルタントが解説! WMSの選び方

スムーズな導入

システム化の要件が整理され、完成した新システムをいよいよ本番稼働するタイミングが訪れます。新システムの本番稼働をトラブルなくスムーズに行うためには、事前の準備が大切です。それにより、結果が大きく異なるのです。
WMSは現場で利用されるシステムであるため、作業者が自らの業務がどう変わり、どの様に新しい業務を行うかのシミュレーションが事前にできていないと、切り替え当日に混乱が起こります。ですが、日々の業務の中で、新システムのトレーニング時間をたっぷりと取り、十分な事前準備ができるセンターは多くありません。

この様な場合は、システムの立上げ方法でリスクを減らすしかありません。システムを一斉に切り替えるのか、順次展開が可能なのか、移行方法を協議しましょう。もちろん、上位基幹システムの制約などで順次展開が出来ないケースもあります。ですが、重要なことは、必ず事前にリスクを共有し、回避する方法を協議しておくことです。

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また、稼働当日は、どんなに準備をしていても想定外の事態が発生することがあります。このような場合、早急に事態を把握し、システムで対応するのか、運用でカバーするのか、さらに暫定対応と恒久対応を切り分けた急場の対応が必要です。そのためには、現場の運用を熟知している要員で構成されたチームで、導入作業を行うことが大切です。

導入後のサポート

一般的なシステム導入のプロジェクトのゴールは、システムの本番稼働であり、稼働後、プロジェクトチームは解散します。そのため、保守・運用サポートが受けづらい環境になるケースが少なくありません。

しかし、荷主企業からの急な物流サービスレベルの変更要請や、仕入先の事情による入出荷単位の変化、販売チャネルの拡大といった営業部門の変化など、物流業界は外部環境や経営状況の変化を常に受けやすい業界です。このような変化に対応するためのPDCAを繰り返すことで、業務運用の安定化を図ることが重要です。

例えば、稼働後数年で出荷量が倍増するような変化に対して、運用や在庫の保管場所、システム能力などの見直しが必要でしょう。このような状況変化に備えて、様々な相談が出来るベンダーを選んでおけば、運用面で解決や、システムによる対応も可能となります。

セキュリティ

システムトラブルによる出荷業務停止は、取引先企業との信頼関係を失うだけでなく、ビジネスそのものを無くすことに発展しかねません。取引先の売上げ規模や、サービス停止に伴う損害の大小でシステムの障害対策、災害対策に投資する規模が変わります。また、ビジネスの拡大によって、対策に関する要求が変化することもあります。そのため、社会的責任の観点で、安定した稼働や障害時のサービス復旧時間、復旧点などは、WMS選択時の重要な要素となります。

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また、通販に代表されるBtoCを取り扱う物流センターでは、お客様の届け先情報のような個人情報が多く含まれます。物流センターにおけるセキュリティ対策は、内部からの情報漏洩や、外部からの不正アクセスによる情報漏洩など様々なリスクが伴います。これらについての適正な対応は、社会的責任上、必須です。
ISMSやISO27000などを取得運営しているベンダーを採択することはもちろん、システム面におけるセキュリティ対策のレベルも確認しておきましょう。

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