先日、当社独自の「SCMにおけるコロナ影響度調査」を行ったところ、多くの企業から「調達・販売」に最も影響を受けたという回答がありました。これは、サプライチェーンの分断と消費の低迷・偏りにより、在庫過多や欠品など、商品の調達・販売への問題が浮き彫りになっているのだと考えられます。また、製造業では、原材料・部材の調達難に陥り、改めて生産活動に対する問題が浮き彫りになっているのではないでしょうか。 そこで当社は、「企業における調達業務とは何か、当社が考える調達・生産物流の改善策」をテーマにセミナーを開催し、その中でパネルディカッションを行いました。今回のコラムでは、その一部の様子をご紹介します。 パネラーは、海外調達支援&物流改革研究所 所長 山田様と当社のシニアコンサルタント早川典雄です。山田様は、製造業の調達と物流に豊富な経験をお持ちで、早川と共にJILS認定のロジスティクス経営士の委員も務められています。
司会:今回のパネルディスカッションは、「調達・生産物流の課題と改善の方向性」というテーマで行います。早川さん、課題と改善の方向性についてお話しいただけますか。 早川:当社では、製造業への調達・生産物流における付加価値提供として、図1の「製造前物流支援・調達手配支援・調達輸送支援」という3つの支援ができるのではないかと考えています。
