2020.9.1

<第4話>調達輸送支援

ロジの素 調達・生産物流の課題と改善の方向性

3.調達輸送支援

早川:調達輸送支援は、単に物流の輸送支援ということではなく、マネジメントセンターと調達先の最寄り拠点とメーカー工場の最寄り拠点が含まれているところが重要だと思っています。

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図5 当社の提供する調達・生産物流サービス(調達輸送支援)


早川:未来在庫を可視化し、調達情報は調達元から調達先に流れます。これと同じプラットフォーム上の情報を使い、輸送計画手配を調達先ではなく製造メーカーが主導で行っていくというアプローチがあります。未来在庫を可視化した輸送計画を利用することで、時間調整型の物流や早期情報を活用した物流が可能となります。さらには、当社が得意とする全国からメニー トゥー ワン(many to one)で輸送し、製造メーカーに届けるという方法についても、ロットサイズを考慮すると、当然貸切り便による輸送もあります。1t、あるいは800kg以下のものであれば路線便で送ったり、専用便でルート配送することもありますが、それより大きな中ロット、1tから1.5t未満くらいの貸切りでもない、路線便で運ぶ量でもない物を、マネジメントセンターの情報活用により適正化して運ぶことが可能となります。
さらには、ロジスティクスPSIのプラットフォームで、いわゆる生産、調達を行うだけではなくその情報を利用して、物流コストに大きく影響するトラックや作業員、ドライバーといった物流リソースの適正化と、付加価値のあるサービスが提供できるのではないかと考えています。
実行物流に近しいところについて、山田さんいかがでしょうか?

山田:これを製造業者が自社でもやろうとすると、トラックの手配までをも自社で行うことになります。今後益々トラックドライバーの数が減少することを考えると、これを製造業者が自ら行うことで、逆にコスト高やリードタイムの増加を招く可能性があります。そのため、慣れている御社のような会社に依頼をすることが重要となります。
製造業者は、多拠点に工場を持っていたり、関係するサプライヤーも日本全国もしくは海外にあったりすると、どうすれば最も効率良く輸送量を下げることができるかというトータルコスト削減を自ら立案することはとても難しいことだと思われます。そのため、システムを持っている会社に依頼するといことは非常に便利です。もし、私が今現場にいたのならば、すぐにでもお話したいと思うサービスですね。

早川:物流作業には波動があり、波動は山の高いときや山の低いときがあります。そのため、前もって未来在庫の情報があれば、作業量や運送のボリュームを平準化することが可能です。ドライバー不足などの社会的課題への適応を含め、柔軟性のあるアプローチとして企業価値を高めることができるのではないかという大きな夢を持って今プロジェクトを進めています。

山田:製造業者にとってこれまで内部にあった仕事を専門業者に依頼すること、例えば、トラックの共配などは、コストもかなり安くなることが期待できのではないでしょうか。

早川:そういったシミュレーション機会も製造業の方にいただきながらサービスを提供していきたいと考えています。


海外調達支援&物流改革研究所 所長 山田 登 様
セイノー情報サービス 物流技術担当 取締役 早川 典雄

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