2020.10.9

<第2話>ウィズコロナ・アフターコロナフェーズへの施策②

ロジの素 アフターコロナの対応策

 

施策3:在庫と物流リソースの適正化アプローチ

 

ロジスティクスPSI(LMS-PSI)とは

倉庫には輸送計画、物流センター作業、販売計画に基づく在庫補充計画などがあり、工場にも輸送計画、出荷計画、生産計画などがあります。『ロジスティクスPSI』は、この生産計画:Production、販売計画:Sales、在庫計画:Inventory の3つの情報(以下、PSI情報)を一つのプラットフォーム上でリアルタイムに連携することで、サプライチェーン全体を可視化する考え方です。これにより、在庫と物流リソースの適正化を目指します (図1)。

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図1 ロジスティクスPSIとは
 

ロジスティクスPSIによる在庫適正化

ロジスティクスPSIによる在庫最適化では、市場の需要に近い営業の販売計画に基づいて倉庫の補充量を計画します。さらに、この倉庫への補充計画(=工場の出荷計画)を基に生産計画を立てます。つまり、これは「未来在庫」を全部門で共有することにつながるのです。そうすることで、各部門が独自の基準で在庫を持つことが無くなり、在庫の適性化につながります(図2)。

また、このロジスティクスPSIを導入することで、川下の生産部門から川上の販売部門に情報が渡るたびに欠品を恐れて在庫を積み増す「ブルウィップ効果」を排除します。また、ロジスティクスPSIにおける「未来在庫のホワイトボード機能(図2)」は、PSI情報の共有と可視化にとても有効であり、計画変更や納期調整の迅速な対応を支援します。

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図2 ロジスティクスPSIによる在庫適正化
 

ロジスティクスPSIによる物流リソースの適正化

トラックや作業員、保管スペースなどの物流リソースを適正化するためには、サプライチェーン上の各企業もしくは社内の各部門のそれぞれが、PSI情報を保有して連携することが求められます。この連携のポイントは、従来のように川上から川下へ情報を直前に渡すのではなく、川下から川上に、一定期間の予測情報を渡すことにあります(図3)。

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図3 川下から川上へのPSI情報の連携

例えば、当日確定した受注・出荷情報だけを運送依頼(確定情報)として物流会社に渡すという方法には、計画性がありません。物流会社は運送依頼の物量が予想を超えてしまった場合、急いでトラックや作業員を手配しなければいけません。しかし、数日先のPSI情報が連携されていれば、予めピーク日の作業を余裕がある日に山崩しすることができます(図4)。こうすることで作業量が平準化され、無駄な作業員の手配も不要になり、積載率や配車効率が向上します。このように物流リソースが適正化されることが、結果的にコストの削減につながるのです。

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図4 PSI情報連携によるリソースの山崩し


当社の在庫・物流リソースの最適化LMS-PSIの詳細はこちら


次回は、ニューノーマル(ニューパンデミック)フェーズの2つの施策をご紹介します。

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