「DXを推進したいけど、誰に任せればいいのかわからない…」
「適任者が見つからなくて、結局活動が停滞している」
なんてお悩み、ありませんか?
“選べない”のには、ちゃんと理由がある
そもそもIT部門は、日々の運用やトラブル対応に手いっぱいで、「未来への投資」であるDXに割けるリソースが限られています。
優秀な人材ほど、目の前の重要なシステム保守やプロジェクトに張り付いており、「DXリーダーに専念させる余裕がない」のが現実ではないでしょうか。
また、従来のIT部門の評価軸は「システムを滞りなく動かすこと」に偏りがちです。
新しい挑戦には失敗がつきものですが、失敗を恐れて動けないムードが蔓延していませんか?
このような環境では、「新しいことに挑戦しよう!」という、“前に踏み出す勇気と好奇心を持ったリーダー”を見つけるのは難しいのです。
DX人材というと、つい新しい技術に明るく、興味関心が高い人に目が行きがちですが、それだけで十分でしょうか。
① 現場の「隠れた通訳者」にスポットライトを当てる
DXリーダーの資質の一つは、「現場の言葉を理解し、ITの言葉に翻訳できる人」です。
部署を横断して人脈があり、非IT部門のメンバーが「この人になら本音を話せる」と信頼を寄せている人物。
「いつも〇〇部署との調整役を買って出てくれるAさん」
「ちょっとしたシステムの相談なら、みんなまずBさんに聞く」
といった、影の貢献者はいませんか?
彼らに「旗振り役」ではなく、「現場の課題をITで解決する通訳者・ファシリテーター」という役割を与えてみましょう。
現場のリアルな困りごとからスタートすることで、DXは「大きな変革」ではなく「身近な改善」として動き出しやすくなります。
②失敗を許容する「安全な実験場」を用意する
DXを進める上では、「早く失敗し、そこから学ぶこと」が成功への近道です。
そのために、まず管理者が果たすべき最大のミッションは、リーダーが萎縮せずに動ける環境を整えることです。
失敗するのは当たり前。
どんどんチャレンジして、その中の一つが成功すればいい、というマインドで臨めるように支援しましょう。
例えば、「ノーコード・ローコードツールを使って、部門内の業務の一部を自動化してみる」といった小さな試みからで大丈夫です。
こうした安全な環境を整えることで、リーダーは思い切ったアイデアを試せるようになります。
そして、失敗から得られた教訓が、将来の大きなシステム投資の判断材料となるのです。
③「キャリアパス」で意欲を引き出す
DXリーダーの役割が、単なる「業務の負担増」と捉えられてしまうと、誰も積極的に手を挙げませんよね。
しっかりと「この経験は、将来の経営企画やマネジメント層に求められる視点を養うチャンスだ」というメッセージで、「自己成長への意欲」を刺激するのです。
そして、DX推進の成果は単なる「システムの導入完了」ではなく、
「業務改善率」や「新しい体験の創出」
といったビジネスへの貢献度で評価する仕組みを取り入れてください。
これにより、リーダーは部門を超えた視点を養うようになり、IT部門全体の成長にも繋がります。
完璧なリーダーは、探すのではなく、育てるものです。



